週刊少年ジャンプ(2019年46号)感想

引用:週刊少年ジャンプ2019年46号

僕のヒーローアカデミア

正直なところデク君たちがそれほど成長しているかと言うと、あまり実感が湧かないですね……。これは死柄木と比べてしまっているところがあると思いますが、それにしてもパッとしない。あの時、ホークスが助けなくても間に合っていたと言われても、それだけでは成長を実感できないなあ。インターン編でその辺が描かれると良いと思います。

鬼滅の刃

最後の最後で、厳勝の本当の望みが吐露されたね。おそらく「お前と同じ世界を見ることが出来なかった」というのが彼の本当の望みだったのだと思います。つまり、縁壱と対等の存在になり、同じものを見ること、ですね。

縁壱が接したほとんどの人は彼の才能に憧れ、そして多くは(炎柱の先祖のように)その断絶に打ちひしがれ、諦めてしまいましたが、しかし、厳勝だけは諦めることが出来なかった。それはきっと双子であり、そして兄であったからかもしれません。弟を守り慈しむ存在であった兄は、しかし、ただ弟の足元にも及ばない存在であったというのはとてつもない屈辱であるのは想像が尽きますね。実際、実績も年齢も上の相手に負けて仕方がないですみますが、自分より格下と思って見下していた相手に負けると強烈なショックを受けるものです。それと同じですね。

だからこそ厳勝の屈辱と憎しみは強く、しかし、それは縁壱に対する情愛の裏返しであろうと思います。弟として気にかけていたからこそ、むしろ自分こそ哀れまれる存在であったことが許せない。すなわち、縁壱に対して“兄”でありたいと願う。それこそが彼の不幸なのだろうと感じました。

今回は厳勝の視点からだったので、呼吸とはなんだとか鬼切りの始まりとか細かいところがよくわからないけど、これはそのうち明らかになるんでしょうか。まあ、本編に関係ないので、ならなくても良い気もするけど。でも、縁壱側からの視点も見たいので、是非やって欲しいな。厳勝さんだけの独り相撲ではあまりにも悲しすぎる。

ハイキュー!!

終わりの余韻を描写が素晴らしい。こんなに時間をとって丁寧に終わりを描写してくれると、登場人物たちと共に「ああ、終わったんだ……」という感情の整理をしていくことが出来る。感情移入度がハンパないですね。

個人的に、週をまたいでおきながら終わりの余韻を継続し続けているって地味にすごいことなんじゃ?と思いました。余韻の回がずっと続いているのに退屈な印象はぜんぜん受けないのは不思議。なんだか読んでいるとしんみりとした読み心地が続く。自分は思っていたよりハイキュー!!のことが好きだったということかも……。

そして数年後!?まあ、たしかに二年生編をやっても、いままでも焼き直しになるだろうからわかる話だけど。あ、それともこれもエピローグなのかな。それぞれの未来を描いて締め、と。ドラゴンボールみたいに終わるに終われない感じにならなければ、どのような描き方をしても良いと思います。

Dr.STONE

クロムは自分の閃きがだいたい千空に先回りされてしまうけど、これギャグで流されているけどけっこうキツイよね。自分の考えていることは、すでに誰かが考えたことと言うのは本当はノイローゼになってもおかしくないと思うな。まあ、クロムは千空を尊敬しているし、閃きの力を認められているから大丈夫なんだろうけど。

ブラッククローバー

なるほど、これで自然と四人だけで潜入することになるわけか。でも、ハート王国に悪魔がいるのなら四人だけでは危険なのでは……?あくまでも偵察だけと言うことかな。それに、ハート王国の悪魔が人間に対してどのようなスタンスなのかまだわからない。もしかしたら平和的に共存しているケースもあるのかもしれない。

呪術廻戦

内通者があっさり見つかったな……。まあ、これで見つからないと先生たちが無能になってしまうので、これはこれで良いと思います。メカ丸は、一度良いから自由に動ける実感を得たいと言う感じかな。すぐに殺されると分かっていても、それでも満足してしまいそう。周囲から見れば迷惑過ぎるけど、そういう感覚は理解できる。

夜桜さんちの大作戦

悪くはないけど、良くもないと言う印象。主人公がヒロインを助け出す鉄板のシーンなのに、どこか地味すぎるのが気になる。個人的に主人公が六美を取り戻す動機にどうしても納得がいかない。主人公のキャラクターが未だによくわからない。あくまでも家族を失った経験から六美を助けようとするのはわかるんだけど、それって六美でなくてもいいのでは?と感じてしまう。少女をつい助けてしまったあたりからそんな気がしてしまった。勿論、誘拐される少女を見捨てるのはジャンプ主人公としてはあり得ないけど、六美が本当に大切ならばもうちょっと葛藤が欲しかったな。それもあって、今回で主人公がどんなに頑張っても乗れない感じ。

約束のネバーランド

情報が後出しされている気がするので納得しにくいところはあるけど……でも、概ね納得できるエマの提案だったと思う。鬼側を納得させることが無理そうなので今後説明が来るのかな。

あそこまできっちりトドメを刺されておいて復活するのはどうかと思ったけど、あっさり死に過ぎて拍子抜けだったし、まあいいか。

僕のヒーローアカデミア Team Up Mission

絵柄のトレースが上手くて、本編との違和感があまりないのはすごいね。本編のインターンとはまた違うみたいで、なんだかややこしいな。

ぼくたちは勉強ができない

キャラクターの関係が整理されてきていると、終わりが近いんだなあと感じる。恋愛関係はオチがついてないのに物語的には余韻みたいな印象さえあるな。それともこれ恋愛的には決着がついているのかな?

ミタマセキュ霊ティ

ミタマさんにあまり不快感がないせいか、とても気持ち良く読める。これは大きいですよ。ハゼレナとの関係もだいぶ落ち着いてきたし(この子、かなりのドsだな……)、安心感がある。

新キャラは一発ネタすぎて、大丈夫なのかと思ったけど案外面白く動いていた。でも、今後も継続して活躍できるキャラなのだろうか。まあ、保留。

ゆらぎ荘の幽奈さん

ね、ネオランガだと……あの衣装エロかったなあ……という追憶と共に思いだしました。WOWOWだったから観れなくて、でもあのデザインだけは印象に残っていたんですよ。こういう人は他にもいると僕は信じる。

シラタマさんは今回ずっとオロオロしていて面白かったです(こなみかん)

Jギャグ祭り

最近、ジャンプのギャグ漫画推しがすごいですね。熱量に中身が追いついていない気もするけど。今回は、なんかこう内輪ネタ感がすごくて全然共感出来ない。悪い言い方だけど“作品”になってなさすぎる。キメレン仮面の無駄に逡巡してしまうのは個人的にあるある感が高くて良かったけど、これに共感出来る人ってそんなにいるかなあ。

チェンソーマン

レゼが魅力的なヒロインで素晴らしい。デンジの現状について常識的な意見を述べてくれるのがすごく新鮮だし、デンジの将来を心配している優しさもあるし、純粋な年下の男の子を誘惑するエロいお姉さんの風情もある。作者の性癖なのだろうけど、小悪魔っぽい妖しい雰囲気のお姉さんの描写が本当に素晴らしいですね!身体付きのリアルさがまたエロい。生々しすぎでは?ジャンプで本当にいいの?

ネズミの話は、どちらとも取れるけど、要するに現状維持か未来を希望するかの二択、と考えれば良いと思う。今あるものを大事にして生きていくか、より良く生きるために危険を犯すか。どちらが正しいというものではないですよね。ただし、デンジが都会のネズミを選んだ時レゼは嬉しそうだった。おそらく彼女も都会のネズミ側の人間ということだろう。しかし、彼女の考える未来がどのようなものかわからないので油断は出来ない感じ。裏のない普通の女の子なのか、それとも敵なのか。台風の悪魔と契約者の存在からいよいよレゼの正体が明らかになりそう。でも、見たいような見たくないような気がするのが正直なところ。もっとデンジと青春をしてください(願望)。

アキ君が天使君にどんな返事をするのかも気になるね。パーフェクトコミュニケーションをするかもしれないし、頓珍漢な返事をするかもしれない。アキ君ならどちらもあり得るからなあ。

アクタージュ

最初は景が強すぎて、王賀美さんが必死に抵抗している息苦しい話のように読んだけど、感想を書くために何度か読み返してみたら、自分より今は強いと認めた上でまったく怖じない王賀美さんのヒーローものに思えてきた。視点の置き方でイメージがまったく変わってくるのは面白いね。

作品に愛される才能、と言うのは要するに“運が良い”ということだろう。自分の演じたい役を演じることが出来る幸運。演出して欲しい演出家に出会える幸運。良い共演者に恵まれる幸運。それらを総じて“作品に愛される才能”と言う。どんな天才でも運が悪ければどうにもならないという、王賀美さんの半生を伺える良い描写だと思う。王賀美さんは強いからヒーローなのではない。逆境にあっても強くあろうとするからヒーローなのだ。

神緒ゆいは髪を結い

頭脳派コンビと言いつつめっちゃ力技で笑ってしまう。炎火はともかく、あや子の戦法は 完全に脳筋じゃねーか!でも、あや子が言うと賢そうな感じはするのがずるい。

戦闘では役に立たない鍵斗さんだけど、カッコいいし別の意味で頼もしいし、本当に良い主人公だ。スケバンたちにモテモテなのにカラッとしていて修羅場なんて起こりそうもない和気藹々とした雰囲気がたまらない。これが真のパリピか……。

サムライ8

今回もハチマル褒めちぎりショーが継続していてゲンナリ……。あと異常に説明台詞が多くて、冒頭の「血縁関係が?」とかそのセリフいる?あと、ハチマルの白い刀って、師匠は目が見えているのか見えていないのかはっきりして下さい。心眼とかそういうやつなの?あと、アンの過去とハチマルと繋げるのはちょっと無理筋だと思う。ハチマルとナナシが似ているのって見た目以外はそれほど共感要素ないでしょう。

これ以上書いてもひたすら悪口を書き連ねることになりそうなので終わり。

ふたりの太星

基本的に良い話だったと思うけど、ちょこちょこ日本語や描写がわかりにくいのが惜しい。「対局が終わっても毒がまわらないこともない」というところで、んん?となった。あと、勝つことと負けることのどちらが堂々家の運命に逆らうことになるのか混乱してきて、何度か読み直した。

つまり、巡としては、自分が勝つのであれば運命に従っているので毒は回らずに生き残る。死んだとしても自分が不幸になるだけなら他人に迷惑が掛からない、と考えていたということでいいのかな。執事のお爺さんを遠ざけたのも、万が一不幸が降りかからないようにするためだろう。そして、どちらでもよいと思っていた勝敗が、太星と戦ううちに“勝ちたい”と言う欲求が生まれた、と。運命によってではなく、自分が勝ちたいと思うから勝つのだ、と言うことだね。それで負けたとしても、それは自分が選択した結果なのだから満足なのだろう。

追記。あ、ちょっと違うか。巡にとっては”毒で死ぬ”こともまた運命に逆らうことなんだ。けれども、そうやって運命に逆らうだけじゃなくて、”運命に打ち勝とう”と考えるようになったのが本編なんだね。うん、美しい話じゃないか。だからこそ描写が惜しいな……。

ビーストチルドレン

全体的に情緒的で良かったと思う。最後のタイトルの見せ方とか格好良かったね。

トーキョー忍スクワッド

どうも今の展開は間延びしている気がするな。いつまで試験をやっているんだろうという気分。ハンターハンターをイメージしているのだろうけど、試験自体があまり面白くないのが問題だ。

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