夜桜さん家の大作戦
絵はけっこう上手いと思います。ちょっとごちゃごちゃさせ過ぎかな、と思わないでもないけど、いろいろなキャラクターがいろいろなアクションを描写していて、作者の引き出しを感じさせるのもグッドですね。
一方でストーリー面で気になるところが。まず、主人公の人見知り描写は必要だったのかどうか。家族を失った過去から身近な人を失うことを極端に恐れるようになったというのはわかるんだけど、それはお葬式の時の描写だけで十分描かれていたと思うなあ。しかも、冒頭以外で人見知りが描写されているところもないし。今後、人見知り描写が活きる展開があるのかな……?
あと、主人公がお兄さんの糸を打ち破れた理由がよくわからない。スパイ家族を一蹴したお兄さんを一般人の主人公が正面から打ち破るというのはいくらなんでもやりすぎではないかと。せめて、もうちょっと油断していたor手加減していた描写があればよかったんだけどなあ。ただし、なんらかの主人公の特殊能力を示唆している可能性もあるので良し悪しについては保留にしておきます。どちらにせよ、今後の描写に期待したいところ。今回の疑問を華麗に収めてくれるといいですね。
鬼滅の刃
ついに黒死峯にかすり傷を与えるところまでやってきたぞ!柱二人がかりで痣も出た状態でだがな!……絶望では?(毎回言っている気がする)しかも、ようやく本気(らしきもの)を出してしまってどうするんだ。鬼殺隊側にもう切れる札は玄弥ぐらいしかいないぞ。無一郎君はほぼ戦闘不能だし、もともと重症を負っていた風柱は今回の負傷で限界が近いはず。鬼滅の刃は、こういう時にどこからともなく援軍が来るような話ではないだろうし、本当にどうすれば良いんだろうね。
一つ、突破口になりそうなのは、玄弥に聞こえてきた無残の声か。ここから黒死峯弱点が分かったりとか、なんらかの突破口が見つかる可能性がある。もし、そうなったら無残様は戦犯どころの話じゃねーな。……無残様にはありそう。無残様はこういう時に致命的なミスをしでかしかねない負の信頼感があるよなあ。
ONE PIECE
ごんぎつねかな?オニ丸が名乗り出ることなく去っていくところなんかとても昔話っぽい。しかし、このままではかわいそうなので川松さんには気がついて欲しいぞ。
それはそれとしてやっていることは墓暴きなのが笑ってしまう。まあ、死んだ人間に刀なんぞ必要ないので合理的ではあるんだけど。
ともあれ、これで準備は整ったようなので、ついに決戦かな!ここまで長かったな!
Dr.STONE
大樹の腕の状態を確認していなかったのは龍水にしては珍しい手落ちだけど、まさしく1秒が生死を分ける状況下では人間の認識力に限界があるということだろう。むしろ、龍水の決断をソユーズが見事にフォローしてくれたというべきか。ソユーズはこんなリスクの高い決断はできなかっただろうし、龍水もまた決断は出来ても細部までは手が回らない。千空たちも含めてお互いの特筆した能力で補った、まさしく勝利と言えるでしょう。正直なところ勢いに任せ過ぎているような気がしないでもないけど、まあ熱い展開だし、いっか!
ところで大樹の底抜けの信頼に完全に龍水が“落ちた”顔をしておるんだが。こいつマジもんの人誑しだな……。
約束のネバーランド
どんな名君であっても野良に堕ちれば凶暴な獣になってしまうというのはどこか哀れに思えるね。本人たちにとっては理性と知性を失うことはどれほどの恐怖であろうか。下手に知性を得てしまったがゆえに生まれた根源的な恐怖なのだろう。それゆえに決して人間とは相入れることが出来ない。食用児が解放されるということか、鬼が再び獣に落ちることに他ならない。ノーマンとギーラン、二人は必ずどこかで裏切るはず。エマたちはどのように介入するのか。目が離せない展開が続きますね。
ハイキュー‼︎
自分の弱さを受け入れるということを丁寧に描いていますねえ。自分は小さな巨人に憧れて、そして小さな巨人ではなく、最強に囮になることを選んだ。つまり、憧れから脱却し、新しい自分の道を進むことになったわけだ。すごいねえ、感動しちゃったよ。試合そのものが彼らの試しの場になっているんだね。青春だなあ(おっさんくさいセリフ)。
呪術迴戦
伏黒はエグい殺し方をするなあ。徹底的に、絶対に息の根を止めるという殺し方をする。これで五条悟はどうやって生き延びたんだ?死を無限に遠ざけるとか、そういうことしか思いつかないけど。もしかしたら今回の戦闘のせいで本編の五条先生になんらかの制限が加わっている可能性はあるね。それが封印の鍵になるのかな?
夏油さんはちょっと迂闊だったと言えなくもないけど、この人たち(五条と夏油)は本当に今まで無敵で最強過ぎたんだろうね。敗北するということがどういうことなのか理解していない。その若さが最悪の形で報いを受けることになってしまった。
僕のヒーローアカデミア
超常解放戦線はまだ全員が受け入れたわけではなさそうなので、まだまだ内部で分裂しそう。組織が大きくなれば必然的にそういうのは避けられない。作者がそこまで描くつもりがあるのかどうかはわからないけれども。
ブラッククローバー
セクレが今のところは相棒的立ち位置であることには違いはなさそうだけど、もしヒロイン力は発揮したら手に負えないことになりそう。それぐらい精神的な距離が近い気がするなあ。
裁判所に集められた偏見持ちの貴族たちはクソだけど、エルフに操られていたからと言って、はい無罪というわけにはいかないのは間違いない。だから、今回のような展開は避けられないものだったのだろうね。どんな理由があろうとも罪は罪として裁かれなければならない。悪魔の存在を証明せよ、という言葉通りの意味として証明しなければアスタたちは犠牲として処分されてしまうだろう。たぶん、魔法帝たちがなんらかの対策はしていると思うけど、アスタの悪魔をうまく誤魔化して収めることができるのかな?鍵としてはエルフの生き残りたちかな……。
ぼくたちは勉強ができない
理珠はたしかに髪型が変わった気がするけど、具体的にどのように変わったのかわからないな……。こういう人間はモテないってことはわかっているんですけどね!
チェンソーマン
すさまじくお洒落な回だった……(語彙力)。回想の「一本いっとく?」からゴーストの首を斬り落とすまでの流れは一瞬の淀みもない奇麗な描写だったなあ……。
「大人になったら返してあげる」という、なんでもないある日、姫野先輩の交わした約束は、今ここで果たされた。大人になるということはしんどい。何かによっかからずにはいられない弱い存在。それでも立って歩かなければならない存在。アキに差し伸べられた一本の煙草。それは姫野先輩からのエールであり、大人になった彼への祝福だ。もう自分はいないんだから、しっかり自分の足で立ちなよ(タバコに頼ってもいいからさ)、と言う彼女の遺言だ。アキは崩れた足を立て直し、自分の足に歩き出し、足をかけたゴーストの背中には祝福するかのような花が咲き乱れ、彼は静かに決意と共に刀を振り下ろす。
本当に美しくてほれぼれしますね。
追記。ゴーストがアキを殺さなかった理由はよくわからんけど、姫野先輩がゴーストと契約でもしていたのかな。自分が死んだらアキにタバコを渡してくれ、みたいな感じの。殺したら契約が果たせないからあそこで止まって、みたいな?ゴーストは何を考えているのかわからんけど、パワーを見るに悪魔にだって感情がないわけでもないみたいだし、何らかの個人的な意図があって渡したのだと思いたいね。
追記の追記。コベニちゃんが出てきたけど、彼女の言葉をそのまま受け取っちゃだめだね。「ボーナスが出るので……」という言葉の前に2コマがある。その逡巡があって、要するに理由を言いたくないってことだ。まあ、金も理由の一つではあるんだろうけど、それだけじゃないね。たぶん、襲撃の時に荒井くんに守られて命拾いしたことが、なんらかの意識変化に結び付いたのではないかと思われる。そのうち語られるのではないかな。
アクタージュ
もう他にも言っている人がいたけど、ライバルに圧倒されてピンチに陥ったところで過去の回想に入り父の記憶から逆転の希望を見出す、とか完全にバトル漫画の文法だったね。でも、それが物語としては違和感なく受け入れられるのも良いと思います。
神緒ゆいは髪を結い
真面目にシリアスな話をやろうとしているのに、鍵斗さんが関わるとなぜこんなポンコツな展開になってしまうのか。主人公にしてシリアスブレイカーの鍵斗さんは最高だぜ!この調子で迫り来る妖怪スケバンたちをギャグ時空に取り込んでやれ!
ボーンコレクション
あ、これすごく良いですね!自分は好きですよ。特に主人公コンビの関係の描き方にすごく魅力がある。一筋縄ではないというか、すごく生き生きと描かれていますね。
人外のヒロインに惚れる主人公という形はよくあるパターンではあるんですが、この作品では、彼らのお互いの立場が完全に対等で、一方的なものではなっていないので、読んでいてすごく気持ちが良いんですよ。例えば、主人公はヒロインにベタ惚れしているんだけど、それでいて普通に毒を吐くし、ツッコミも厳しい。そしてヒロインの方もぶっきらぼうだし皮肉も多いタイプですが、いわゆる暴力ヒロイン的な理不尽な対応が全くなく、むしろ主人公を信頼しているがゆえの軽口なのだと感じられます。描き方が定型じゃなくて、きちんと一つの人格として描かれていると感じますね。だから、二人の会話も“生きた”ものになっている。これはなかなかできることじゃありませんよ。この二人の話の続きを是非読みたいと思いますね!
ゆらぎ荘の幽奈さん
カ、カオス……幽奈さんおっさんバージョンの圧がすごい……。紙面から名状し難い瘴気が漂っているような気がする。
ところで「どんな姿だって関係ない」というコガラシの言葉に傷つく幽奈の描写はなかなか挑戦的でしたね。なんでも受け入れる心の広い言葉のように思えるけど、逆に言えば相手を見ていない無関心と裏腹になってしまう。このすれ違いが今後どのように影響を与えていくか気になります。
サムライ8
今回はだいぶ話がわかりやすくなってきました。ド派手な展開もあって十分にエンターテインメントをしているし、主人公の決意と旅立ちとしても悪くないし、もしかしたらけっこう持ち直すかもしれません。ただ、もうちょっとキャッチーな要素があった方がいいと思うんだけどなあ。要するにストイックすぎるんだよね、この作品。
トーキョー忍スクワッド
タイマンバトルに周囲のキャラクターが律儀に説明しているに笑っちゃった。お前ら自分の戦いはどうしたんだよ。観客やってないで、それぞれ事態を打開するために行動してくださいよ!あと、解説が多いとバトルの緊張感も薄れるね。スピード感がなくなるという言いますか。その辺も含めて、ちょっと残念な決着だったかなあ。
ファッションショーの衣装は不意打ち気味でやられた。まあ、たしかにファッションショーは奇抜な衣装が多いですよ!でも、それを再現する必要ないだろ!台無しだよなんかいろいろ!
ふたりの太星
五月女さんが可愛くなっている、だと……?いえ、今までが可愛くなかったわけではなくてですね、いわゆるライバルキャラっぽいデザインだったじゃないですか。それが、今回からまるでラブコメのヒロインみたいなデザインになっていてびっくりしましたよ!しかも、主人公に男だと誤解されている、だと……?マジでラブコメ要素を入れていくつもりなのか……!?
ボードゲームシーンが意外にも、と書くと失礼だけど、かなり楽しいな……。こいつらのダラダラと遊んでいる姿をもっと見たいと思えてくるぞ。それゆえに後半の仲違いがちょっと不自然すぎていただけない。仲違いをするにしてももうちょっとあるでしょう。入れ替わったばかりで話しかけられたら、星だって「あ、太の知り合いなのかな?」ぐらい思ってもいいと思うけどなあ。その点がちょっと印象が良くなかったけど、でも、全体的にすごく面白かった。作者は不思議なセンスの持ち主だな……。
ビーストチルドレン
チーム競技だと人数が多いからどうしても多人数のキャラクターを立てる必要があって、でもページ数には制限があるので人数ごとに割ける描写には限界があって、なので数コマぐらいでキャラを立てることが求められるわけで、しかし、そんなの簡単には出来ることじゃないよねえ。球技漫画って実はけっこう大変なのかもしれないな……。
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