僕のヒーローアカデミア
子供にとってありのままの自分を否定されるというのは自我の危機に直面するもので、厳しく躾けることは大切なことだけど、それは否定ではいけないよね。これはとても重要なことだと思います。
鬼滅の刃
風柱と玄弥のシーンはとても良かったと思います。これからまさに死地に入る時にようやく素直に弟と向き合う(顔は背けているけど)ことが出来た。そして「兄ちゃん、ごめん」の言葉で、実弥は完全に兄としての自分を取り戻した。今の彼は家族を守れなかった男ではなく、弟を守るために戦う兄になったのだ。
ただ黒死牟殿は未だに血気術さえ使う気配なく、風柱にも一の型を使っているのか?ぐらいしかわからない。息をつかせぬ連続攻撃でようやく刀を抜かせた段階ではなあ……。玄弥が黒死牟の血なりなんなりを取り込めればチャンスがあるか、と言うところでしょうか。
火ノ丸相撲
最強を打ち倒すには今まで培った人との関わり。まさにザ・王道ともいうべき帰結でした。すなわち、横綱はただひたすらに強く、それゆえに一人であったけれども、苦しみにもがいてきた潮は多くの人々と関わり、そして学んできた。その差がすべてであったという話。ちゃんと今まで積み上げて来たものが発揮されたとても奇麗な終わり方だったと思います。
……ってまだ最終回じゃなかった。
約束のネバーランド
ユリウスの裏切りのとき、エマに似た男性が鬼に捕まりながら苦笑いのようなものを浮かべていたのが印象に残りました。あれはユリウスの裏切りに衝撃を受けつつも、しかし、彼ならば上手いこと鬼と交渉して平和を勝ち取ってくれるだろうと言うある種の信頼の表れかもしれせんね。そのことがユリウスをさらに追い詰めて行ったのでしょう。世界を二つに分ける代償として自分の命と引き換えにしても良いと思うほどに。その結果がアレなのだから、どこまでも救われませんね。
ところで鬼側と代償の差があり過ぎるような気がするのだけど、それぞれの一番嫌なところをついた要求なのかなあ。鬼側にとっては一番良い肉を差し出されることが厳しい要求なのだろうか。やや納得の行かないところではあります。
ブラッククローバー
ちゃんと登場人物全員がなんだかんだで関わっている感じが良いね。戦闘で役に立ってない人も活躍の場があると話に広がりがあると思います。
ぼくたちは勉強ができない
人気投票で真冬先生の票数だけダブルスコアなどと言うものではないレベルだったので目の錯覚かと思いました。教師キャラが一番人気になるラブコメとは……時代は変化しているな。
本編もあざとさがすごい。生徒に対してジャージとかどうなっているんだこの教師は。と言うか脈絡もなく過去改変とかしないでください。
呪術迴戦
絶対に失敗する仕事なら成功報酬をどんなに高くしてもタダで出来るから合理的だね。詐欺そのものという点を除けば。
伏黒父(仮)のやり口はえげつないけど、これでどのように“削る”のかは興味がある。消耗させるにしても連続して休ませないようにしないと意味ないだろうし。たぶん、この二人だけじゃなくどんどん刺客が来るんだろうな。
Dr.STONE
肝心なところで役に立たない、ちょっと役に立つこともある、それが銀狼と言う男だ。もうちょっとまともに役に立って欲しいと思うけれど、しかし、これが銀狼だからな……いやそうでもないかな。
ゲンによる心理分析は良い意味でハッタリ感があって良いですね。答えから逆算しているのだけど、一見したところそうは思わないで、メンタリストスゲー!をさせてもらえるね。
チェンソーマン
前回のラストは本当に首の骨を折っていたのかよ!と言うツッコミもする暇もなく全編ツッコミどころしかない話でしたね。ジャンプ名物の(というわけでもないけど)修行回でこんなトンチキな話になるとは。もちろん良い意味で。
殺されまくってるデンジの姿がシュールすぎてギャグになっていたり、ラスト2ページのデンジとパワーのとてつもなく頭の悪いセリフとか作者のセンスがキレッキレで感服しました。こんなに頭が悪いセリフはボンボンにだってそうはないよ。
その一方でデンジにとって大きな転換期となりそうな予感もあります。今までただ楽しいことにしか興味がなかったのに、たとえ今の生活を守るためとはいえ、楽しくないことを取り組もうとするのは明確な変化のような気もします。変化と言えばパワーのデンジに対する態度も明らかなものであり、「一緒に逃げるか」と言う言葉にはたしかにデンジに対する気づかいがありますね。何だかんだで正しい成長をしている二人に応援したい気持ちが湧いてきます。これは親戚の子供を見ているような感覚に近いな……。
森林守護者モリキング
ものすごく面白かったです!傑作なんじゃないかこの読み切り……。常識人のお姉ちゃんが周囲とのギャップに愕然とする有様をクールに描き切る力量はただ事ではない。特にお姉ちゃんの言葉でのツッコミもなかなか切れ味が鋭いのだけど、彼女の許容量を超えた状況(モリキングが廻しをとったとき)に陥った時の驚愕顔だけでラストまで突っ走ってしまう疾走感はヤバかった。お姉ちゃん意外は全員シリアスにバトルをしているので、それについていけないお姉ちゃんがカットインするだけで笑えてしまう。決着がつくまで表情変わらないのも良い。
ハイキュー!!
ハイキュー!!は良い意味でスポーツマンシップとかないのが良いね。えげつなく性格が悪いこともスポーツマンとして正しいあり方として描いている。もちろんルール違反やアンフェアな行為は許されないのは当然。それと勝負事における優越と敗北は別の話。みんなで仲良く楽しくはスポーツマンシップではないわけです。そういうのを描いているハイキュー!!は信頼出来る漫画だと思います。
サムライ8
どうやら父ちゃんが八丸を過保護に接するのは身体が弱いのとは別の原因がある様子。猫師匠の目的と父ちゃん関係の話が混ざりこんでいて、無用に複雑な話になっている。もうちょっと話をシンプルにした方がいいと思うんだけど……。ワンピースも複雑な話だけど、あれはワンピースのキャラクターの積み上げがあって、話が複雑でもキャラ萌えだけでも読めるから許されているだけであって、キャラに思い入れが少ない序盤からやる話ではないと思うなあ。
アクタージュ
夜凪の成長描写はあまりインフレの気配がないのが良いと思いますね。すなわち、それまで出来なかったことが突然出来るようになったわけではなく、もともと彼女にはそれが出来るだけの力があり、今はその力の幅を広げていると言うことですね。ただし、そのように幅を広げるためにはそれまでにない発想をする必要があり、そのためには新しい体験をする必要があった。だから、王賀美に出会ったことが、そして花子さんに出会ったことが彼女にとって新たな体験であり、それを通じて彼女は新しい演技に目覚めることが出来たわけです。
それをみている千代子は苦しいでしょうね。夜凪と違って彼女は自分の中身がなかった。すべては作り物で偽物であった。したがって彼女にはまだ演技の幅を広げる力がそもそもない。夜凪のように飛躍的な成長は難しいでしょう。彼女に必要なものは新たなる体験であり、新たなる発想。故にここが彼女の正念場でしょうね。夜凪たちとの共演によって、彼女はあらたななにかを得ることが出来るのか。かつて映画編でそれが出来たように、ここで得られなければ夜凪のライバルでいることは難しいでしょう。
個人的にはついつい千代子を応援してしまいますね。持たざるものにとっては誰しもが味わう苦しみなので共感してしまいます。
トーキョー忍スクワッド
このモデルの子は一見したところ状況を理解していないワガママな被護衛者に見えてしまうけど、そうではないということが描かれていますね。ただ、もうちょっと分かりやすく描いてもいいんじゃないかとも思うけど……。「父親面しないで!」というのも、彼女にとって側にいて欲しいのは庇護しようとする父親ではなく、共に戦ってくれる戦友なのだということなのはわかるんだけど、ちょっと読者への印象が良くない可能性がある。もうちょっとわかりやすく描くと良いと思うんだけどなあ。
ゆらぎ荘の幽奈さん
仲居さんの能力ヤバすぎないですか?あの人に極端な不幸なり幸運なりが降りかかったらそれ相応な反動があるわけでしょう。今回の話であるならそれこそ世界の危機レベルの事象まで引き起こせるみたいだし影響範囲が広すぎるよな……。コガラシよりもこっちを危険視すべきでは?と思うけど因果関係が本人以外に気がつかれないんだろうな。
ところで雪崩がコガラシさんのことを話す時、やたらと艶っぽい顔をしているのが妙に気になるんですが。色々な意味でヤバイな……。
ビーストチルドレン
成功体験を積ませるのは大事なことだよね。キャプテンのやり方はチームの勝利という意味ではデメリットが大きいけれど、サクラを成長させると言う意味では正しいやり方だ。しかし、これはチームメイトに対してきちんと説明しないと本当は許されない判断だとも思います。理屈ではそうでもいきなりポッと出の新入部員のために試合の勝負を捨てるようなやり方をしていては下がついてこないでしょう。こういうのがとくに描写がないまま許されてしまうようだと人間の感情を描く上で不自然ではないかなと思うので、まあ次回以降どうなるか、ですね。
神緒ゆいは髪を結い
あの舎弟……舎妹?たちが黒ゆいと一緒に全国制覇をしたのはどうやら本当みたいなのに、忘れたってのはさすがにひどくないかな。記憶に損傷でもあるんじゃないかと疑ってしまう。本当に伏線だったりして。
妖怪スケバンバトルが始まってしまうのかと思いきや、鍵斗さんが介入して展開がわからなくなってきた。彼がバトル以外のところで決着をもたらしてくれるのだろうか。そうなったら本当にジャンル不明の漫画になるな。そっちの方が自分は好きだけど、果たしてどうなることかなあ。
ふたりの太星
共感覚ってそういうものではないと思うんですけど……そもそも父親がいなくなったから共感覚を得たということ自体に意味が分からない。せめて因果関係くらいは示してしただけませんかね……。
最後の西遊記
先生はもう真人にはなれそうもないですね……。足の一本くらいは許してくれよ、ってセリフも娘にまとわりつく悪い虫に対する殺意の表れにしか見えないぜ……。
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